masaの気ままな日記です。仕事や子育て奮戦から観光情報までその時々のこと思いのままに綴っていきます。
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蒔絵師として独立して25年あまり。
独立というと聞こえはいいですが、自分の場合、やむなく独立といった方が正しいですね。そんな自分の蒔絵師としての歩いてきた道、少しだけ紹介させてください。
普通科高校を卒業後、本当に何も解らず、蒔絵の弟子に入りました。
最初に出会った師匠はまだ30代の若い日展作家でした。
今でも健在ですが、輪島を離れ生まれた地に帰り蒔絵と家業の農家を継いでいます。普段はほとんど連絡を取ることもありません。
何故かは解りませんが、自分に対して親方として、何もしてやれなかったと言う負い目の様な物を持っているようです。
年期開け後、親方に「漆芸技術研修所を受験したいのですが。」と言ったところ「蒔絵科を受験するつもりなのか?きゅうしつ科(塗り)を勉強するんだったら解らないでも無いが、今のお前の心持ちで蒔絵科を受験するのだったら、破門だ!」と言われました。
結局、親方の知り合いの蒔絵師が「漆芸研修所三年間分、俺が一年で身につけさせてやる!」と言われその蒔絵師の元で一から蒔絵を習うことにしました。
ところが、一年足らずで挫折。つくづく自分は蒔絵師に向いていないと落ち込みました。
それでも、その蒔絵師に「病気だろうが何だろうが、やりかけのこの仕事はお前の仕事だ!はってでも、家で最期まで仕上げろ!かかる材料は俺が持つ、しかし仕上がりが悪ければやり直しだ!」と言われ、寝る時間も削り、そのお椀(60客)を一ヶ月で仕上げ、その蒔絵師の元に持って行きました。
研ぎ、金の艶、上絵、全てを入念に見た後、「やれば出来るがい。」との一言。そしてその時、仕上げたお椀の蒔絵代と残った金粉、切り金などの材料を「これからお前が蒔絵をしていくのに使え!」といって自分にくれました。
先の師匠はもしかしたら研修所受験のことや自分が挫折したことを負い目にしているのかもしれません。
しかし、この一年あまりの辛い出来事が今もこうして蒔絵師として生きている自分の礎になっています。
自分は、こう考えています。結果として漆芸研修所はその後も受験すること無く今に至っていますが、求める気持ち、仕事に対する前向きな気持ちを持ち続けさえいれば色んな方法で自分に必要な事は身につけて行く事ができる。
そうして身につけて行く事が、実践で役立ち自分の本当の力になる。
師匠との出会いも含め、多くの色んな人との出会いが今の自分の力、財産になっています。
これからも出会うであろう多くの人達に影響を受けながら、蒔絵師として生きていたいと願っています。
独立というと聞こえはいいですが、自分の場合、やむなく独立といった方が正しいですね。そんな自分の蒔絵師としての歩いてきた道、少しだけ紹介させてください。
普通科高校を卒業後、本当に何も解らず、蒔絵の弟子に入りました。
最初に出会った師匠はまだ30代の若い日展作家でした。
今でも健在ですが、輪島を離れ生まれた地に帰り蒔絵と家業の農家を継いでいます。普段はほとんど連絡を取ることもありません。
何故かは解りませんが、自分に対して親方として、何もしてやれなかったと言う負い目の様な物を持っているようです。
年期開け後、親方に「漆芸技術研修所を受験したいのですが。」と言ったところ「蒔絵科を受験するつもりなのか?きゅうしつ科(塗り)を勉強するんだったら解らないでも無いが、今のお前の心持ちで蒔絵科を受験するのだったら、破門だ!」と言われました。
結局、親方の知り合いの蒔絵師が「漆芸研修所三年間分、俺が一年で身につけさせてやる!」と言われその蒔絵師の元で一から蒔絵を習うことにしました。
ところが、一年足らずで挫折。つくづく自分は蒔絵師に向いていないと落ち込みました。
それでも、その蒔絵師に「病気だろうが何だろうが、やりかけのこの仕事はお前の仕事だ!はってでも、家で最期まで仕上げろ!かかる材料は俺が持つ、しかし仕上がりが悪ければやり直しだ!」と言われ、寝る時間も削り、そのお椀(60客)を一ヶ月で仕上げ、その蒔絵師の元に持って行きました。
研ぎ、金の艶、上絵、全てを入念に見た後、「やれば出来るがい。」との一言。そしてその時、仕上げたお椀の蒔絵代と残った金粉、切り金などの材料を「これからお前が蒔絵をしていくのに使え!」といって自分にくれました。
先の師匠はもしかしたら研修所受験のことや自分が挫折したことを負い目にしているのかもしれません。
しかし、この一年あまりの辛い出来事が今もこうして蒔絵師として生きている自分の礎になっています。
自分は、こう考えています。結果として漆芸研修所はその後も受験すること無く今に至っていますが、求める気持ち、仕事に対する前向きな気持ちを持ち続けさえいれば色んな方法で自分に必要な事は身につけて行く事ができる。
そうして身につけて行く事が、実践で役立ち自分の本当の力になる。
師匠との出会いも含め、多くの色んな人との出会いが今の自分の力、財産になっています。
これからも出会うであろう多くの人達に影響を受けながら、蒔絵師として生きていたいと願っています。
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プロフィール
HN:
蒔絵師masa
年齢:
62
HP:
性別:
男性
誕生日:
1962/04/03
職業:
蒔絵師
趣味:
ホームページ、PC,映画鑑賞、写真
自己紹介:
三日坊主の自分なので更新もブログの題名通り気まぐれですが時々覗いて下さいね。
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