輪島日工会小品展開催中

輪島日工会小品展を7月2日～8月末日まで、漆器会館2階展示室にて開催しています。
沈金、蒔絵が施された作品60点以上が展示販売されています。
茶道具から壁面作品まで個性豊かな作品の中からお気に入りの作品を見つけに是非足を運んでみてください。

かなり重傷

先日、体調の悪いのを押して、伝統工芸士の総会と懇親会に出席しました。
懇親会の席上では異業種の方のお話も聞けましたが、かなり深刻な状況にあります。
ただ、自分が危惧しているのはその深刻な状況に対してあきらめてしまっている方があまりにも多かった事です。
以前、蒔絵師の田崎昭一郎氏の新聞掲載記事を見て「まだまだ頑張れる。まだまだやるべき事がある。」と元気づけられました。
これは以前から自分が感じていることですが、何故この最悪な状況の中でも業界が団結できないのかと言うことです。
業界の衰退は実は業界の中の体質に原因があるのではないかと思わずにはいられません。
　今こそ大きく変われるときであり、輪島のプライドとブランドを世の中にアピールする最期のチャンスだと自分は考えています。それに一番必要なキーワードは「正直な物作り」ではないかと思っています。

(北國新聞掲載）

蒔絵トゥールビヨン販売開始です。

蒔絵見本制作をさせていただいた腕時計「蒔絵トゥールビヨン」が多くの方々の力に支えられようやく販売開始されました。
魅力的なアイテムとして多くの方々に是非知っていただければと思います。

下記URLから購入サイトにお越しくださいね。

store.shopping.yahoo.co.jp/ssshokai/2baa15a3cd5.html
　

蒔絵従事者の実情

　先の記事「輪島塗産地従事者実態調査」の補足でもありますが、以前、蒔絵組合創立100周年記念事業として蒔絵組合史を作成しました。
その中に組合員の推移を示すグラフがあります。
平成23年現在はこのグラフの人数よりも更に減少しています。

輪島塗産地従事者実態調査に思うこと

先月、輪島漆器商工業共同組合より「輪島塗産地従事者実態調査の協力依頼」と言う書類が届きました。

しかし、この内容を読んで、ちょっと腑に落ちない点が多々ありました。

それは、平成21年度を基準として平成22年度の売上量や、仕事量の増減割合を調査する物だったからです。

売り上げが急激に落ち込んだのはそれ以前からのこと。近年比の統計をとっても、従事者の現在の生活を把握することにはならないからです。この調査内容だと実態調査の意味がありません。

調査内容自体に問題があると思います。

実際、そのことを理由に報告書を提出しなかったという方もいました。

以前にも話したことがありますが、職人の生活はサラリーマンとは違った基準で計るべきだと思います。

単純に言えば、専業輪島塗従事者がどれだけ所得があるのかを見れば一目瞭然です。

本当の実態調査をするのであれば、副業や共稼ぎで生活を凌いでいる方がどれくらいいるのかなども把握する必要があると思います。

自分も含め、最低賃金法以下の生活をしている方はかなりいるのではないでしょうか。それでもその職業を手放さない（手放せない）でいる、輪島塗従事者の気持ちにもっと深く踏み込んだ調査をして欲しいと思います。